とにもかくにも、まず自己観察が必要でしょう。
勉強のやり方は、乱暴に分ければ大きくふたつに分けられますから(本当はもっと細かいのですが、ここでは省略)、どちらのタイプに自分が近いのかを考えてみてください。



<タイプ1>

まず真っ先に挙げられるのが、分厚いテキストをじっくりゆっくりとやり終えてから、問題演習に入るタイプです。
このタイプの方は、仕事に関しては実務家向きなのかもしれませんが、こと試験に限っては、効率の点でかなりの損をするでしょう。

例えていうなれば、「刷毛に水をつけ、地面に線を引いているようなもの」です。
どういうことかと言えば、線を引いた直後はいいのですが、時間が経つにつれて次第に水の線は乾いていきます。やがて、乾燥しきってしまい、跡形も残りません。どこまで線を引き続けても、同じことの繰り返しです。

これを勉強に置き換えてみましょう。分厚いテキストをじっくりやっているうちに、最初に読んだ箇所の記憶は次第に薄れてきて、やがてほとんど忘れてしまいますね。テキスト読みが進めば進むほど、忘れる範囲も広がっていきます。どこまで読んでも同じこと。テキストを読み終わる頃には、どれだけの記憶が残っているのでしょうか。


<タイプ2>

タイプ1とは反対に、テキストはまったくやらずに過去問のみを暗記しまくるタイプです。
この勉強方法は、一見、効率的なように見えます。しかし、簡単な試験ならいざ知らず、一定レベル以上の試験では、合格までたどり着くことはできません。

例えていうなれば、「串に刺さった団子が、テーブルの上に並べられている状態」です。
つまり、団子が記憶した個々の要素だとすれば、串は記憶したもの同士をつなぐ固定装置です。このままの状態をキープできれば、少なくとも過去問と類似した問題は解けます。
ところが、過去問と同じような問題が出れば解けますが、ちょっとひねられたら、ひとたまりもありません。ましてや応用問題などチンプンカンプンです。つまり、テーブルがガタガタと揺れれば、串はバラバラになります。テーブルから落下するものもあります。ひどい時には、串から団子が抜けることも……。

これでは、到底合格にはおぼつきません。
そうなる理由は簡単です。それは、団子をつなぐ串はあっても、串どうしのつながりがまったくないからです。要するに、科目の構造レベルで知識全体を固定する枠組みがないからなのです。

では、どうすればよいのか?
結論を言えば、タイプ1と2の中間をやればいいのです。そのやり方を書けば、ものすごく長くなるので省略しますが(『掟破りの楽勉術』にはいろいろなテクニックを交え、詳しく書いています)、少なくとも短期合格を目指したいのであれば、上記の2タイプになることは避けたほうが賢明でしょう。


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